整体に 向かう徒歩径 ツツジ咲く
整体を 終えて緑と ともに伸び
2年前,私は風邪を引きやすくお腹も「ウイルス性腸炎です。」と仰る掛かり付け医の診断で,風邪薬とお腹の薬を離せない状態が続いていました。
その様な状況の中,身体の動きは鈍く,あれもダメこれも食べられないと,どんどん消極的になり他人と交わること話すこと等々がとても嫌で「ああ,これが老衰の初期なのか!」と,身の廻りの整理をせねばと焦る日々でした。
気持ちは沈み,身体は背中が丸くお腹が前に,年寄りの典型の体型になりましたが,何事も歳の所為と諦めてました。
そのような時,山之内先生が開業以来からお世話になっている腰越に住む義理の娘(次男のお嫁さん)が,「次回に,お祖母ちゃんの予約をして来たから一緒にね!」と言うのです。そしてその日を迎えました。
山之内先生は,私の頭から足元まで,身体中をじーっと,特に私のうつろな目をご覧になりトムソンテーブルという治療台にいざなってくれました。
東京でカイロプラックティックを受けていたので,治療台に違和感はありませんでした。
身体の骨格の模型で詳しく説明をしてくださいましたが,私は「もう杖をついて歩いた方が良いですか?」とお聞きするのがやっとでした。
先生は暫くおいて「杖は頼り始めると離せなくなるから,歩けるように治療しましょうね」と,優しく仰ってくださいました。
そして通院しはじめたある日「藤沢駅から歩いて来てますか?」と。藤沢駅から一駅の石上駅までを,私は江ノ電に乗っていたのです。次回からは歩かなければと思うけれど,果たして歩けるのだろうかと心配でした。
ウソは言えませんので歩いてみました。すると周囲のお店や景色が嫌でも目に入ります。季節の移ろいや海からの風を受けて歩く,7,8分間が楽しくなってきたのです。
現在は,腰の痛みも少なくなり曲がりも大分伸びたように思います。朝,起床したとき,背筋がすっと伸びて清々しい気持ちになれるようになりました。そして私の話しも面倒臭がらずに聞いてくださいます。治療の技術は言うまでもありませんが,先生のお人柄が,私たちを癒して下さるのだと思っています。
『いいかげんでなく 良い加減で・・』という治療室の額も印象的です。
何年か前の自分が戻って来たような日々,年齢によらずおしゃれも楽しみたいな!と思えるようになった80歳です。